いろいろ調べて考えた初めてのコンテスト。行動することで広がる新しい人間関係・知識・経験

 

第1回アレルギー対応スイーツコンテスト 学生の部で優勝された、設樂 千織(したら ちおり)さんにお話を伺いました。

コンテスト当時は高校生だった設樂さん。
専門学生が多い中、白餡と豆腐クリームを合わせたいちごタルトでみごと優勝!​​

その美味しさと、発想の新しさに、審査員一同が感嘆の声をあげました!​

コンテストの翌年に東京製菓学校の和菓子科に入学され、現在2年生です。​

今後のご活躍に期待が高まりますが、日々 設樂さんはどのようなことを考え、製菓の勉強に励まれているのでしょうか?

 

職人さんの人数が減っていて、日本の文化も伝えられる和菓子に関わりたい

ー設樂さん、どうぞよろしくお願いいたします!コンテストの翌年、東京製菓学校さんにご入学されたそうですね。

はい。東京製菓学校の和菓子科に通っています。

ー授業はいかがですか?

大変ですね〜。2年生になってから授業のスピードが速い気がしていて。笑

でも、毎日とても楽しいです!

 

ーそうなんですね!和菓子を選んだ理由を教えていただけますか?

実は、お菓子の世界に入ろうと思ったきっかけは洋菓子でした。

でも今、洋菓子職人って日本で増えてるじゃないですか。

だから「これ以上、日本にパティシエールっているのかな?」って思って…。笑

そんな時に、「和菓子は逆に職人さんが減ってきている」っていうのを聞きました。

もともと和菓子にも興味があったので。
せっかくお菓子に関わるんだったら、作る人がたくさんいる洋菓子じゃなくて、人数が減ってきて日本の文化も伝えられる和菓子にいきたいなと思ったんです。

ーそうだったんですね。コンテストで作りになられたいちごタルトも、「和と洋の融合」という言葉がぴったりですごい美味しかったです!

 

ー設樂さんは、食べ歩きもされるのでしょうか?

そうですね。お店の名前は忘れちゃうんですけど。笑

神楽坂や浅草のお店はよく行きます。

どら焼きが好きなので浅草の亀十さんとか、以前はけっこう行きました。
あと、日本橋のうさぎ屋さんは、どら焼きの生地が甘くて好きです。

でも、しばらく食べ歩きをしていないので。今、食べたらまたちょっと違った感じを受けるかもしれません。

 

和菓子一本で学べて、学びの環境が充実している東京製菓学校へ

ー東京製菓さんを選んだのは、どのようなご理由だったのですか?

高校2年生の時に「和菓子科に行こう」って決めました。

そして最終的に、東京製菓学校と京都の専門学校で悩んだんです。

東京製菓学校は先生が多くて、設備も充実しているところが魅力的。

一方、京都は行ったことがない土地で、関東とはまた違ったお菓子に出会えそう!

学校自体の環境と、学校周辺の環境のどちらを優先させたいか考えて…。
やっぱり学校生活を充実させたいと思ったので、たくさんの先生が教えてくださる東京製菓学校に決めました!

それに、京都は就職する時や、何年後かでも行けるかなーって。

あとは、1年生の時ってぜんぶ学ぶ学校が多いんです。洋菓子、和菓子、パンをひととおり。

だけど、東京製菓学校は最初から和菓子だけを学べるので、そんなところもいいなと思って。それで、東京製菓に決めました。

 

ーそうだったんですね。設樂さんは、どうしてパティシエになろうと思ったんですか?

昔からかわいい職業に興味があって、アイスクリーム屋さんかお花屋さんか、パティシエさんになりたいと思っていました。

小学校に入った時に「ぜったいお菓子がやりたい」と思って、そのまま成長してきた感じです。笑

 

コンテストに出たのは初めて。不安でいろいろ調べて考えた

ーアレルギー対応スイーツコンテストに出て、良かったなーって思うことありますか?

コンテストに自分から応募したのって、あの時が初めてだったんです。

初めてですごい分からなくて不安で、「応募用紙の書き方とか合ってるかなー」とか「レシピの出し方とかこれで合ってるのかなー」とか…。

いろいろ考えてやっているうちに「本当に勉強になるなあ」と思いました。

レシピの作り方だったりアレルギーに関してだったり。当時、私は食系の学校に通っていたので少しは分かっていたつもりでした。

だけど、「スイーツが食べられなくて困っている人がいるって着目したことがなかったな」って思います。

「卵・乳・小麦を使わずにこんな食材で代用できる」など、とても勉強になりました。

 

ーコンテストに出したいちごのタルトは、どんなことを考えてお作りになられたのでしょうか?

食物アレルギーをもつ方々への、誕生日ケーキをイメージして作りました。まず初めに頭に浮かんだのがショートケーキでした。

最初は卵、乳、小麦の代替品を考えましたが、スポンジを作るために必要な卵の代わりが見つかりません。

そのため、スポンジ生地以外のもので誕生日ケーキを表現しようと決めました。

考えついたものが、「小麦を米粉」「バターをココナッツオイル」「生クリームを豆乳や豆腐」で代替して作るタルトです。

あとは、ショートケーキのメインであるいちごが似合うケーキにしたいと思い、いちごがベースのタルトにしました。

 

ーそうだったんですね!本当によく考えられていて、審査員一同びっくりしていました!

実はけっこう悩んで…、いろいろ考えました。

最初はチョコを使うことも考えましたが、ほとんどのチョコに乳が入っているじゃないですか。

原材料表示を見ると、カカオ分99%のものでも「乳」が入っていますよね。

小麦粉が米粉で代用できるのはすぐに思いつきましたが、卵と乳製品の代用は全然思い浮かばなくって。

油はどうにかなっても、「卵の代わりって何だろう」みたいな…。

「浮島」を使おうとも思い浮かびましたが…。

ー浮島?

スポンジとあんこを合わせて蒸した、カステラのようなお菓子です。

それをケーキのスポンジの代わりにしようかなって思いましたが、浮島のスポンジはメレンゲで作るので卵が入っちゃう。苦笑

デコレーションをしたくても生クリームは使えませんし…。

そんな感じでいろいろ考えて、最終的に豆腐と豆乳でクリームを作りました。

 

ーすごい美味しかったです!白あんも入っていましたよね。「こんな風になるんだ!」ってびっくりしたの、すごく覚えています。

決勝審査のプレゼンも、すごいしっかり資料を作ってきてくださいましたよね。

審査のプレゼンの時は本当に緊張してしまって…。何を話したのか、まったく覚えていないんです。

 

コンテストに出てすごく勉強になったし、人間関係も広がった。応募はすごいオススメ!

ーコンテストの応募を迷っている方に、よろしければメッセージをいただけますか?

コンテストに出て一番感じたのは、すごく勉強になったなということです。

そして「アレルギーがない人でも、アレルギーのことを知ってほしい」とも感じました。

自分がアレルギーじゃないと、やっぱりその世界を知る機会ってぜんぜんないと思うので。

アレルギーがない人にとっていいきっかけになるんじゃないかと思います。

 

あと、コンテストがきっかけで、亀戸水神駅の米粉スイーツのお店のオーナーさんをご紹介いただきました^^
そこから今も、親しくさせていただいています。

自分で動いてみることで、新しい人間関係というか、そういうのが広がるなって感じているので、興味があったら応募してみるのはすごいオススメです!

 

ーありがとうございます!ちなみに、米粉スイーツのお店はなんて名前のお店ですかー?

米粉専門店Kome Co. さん。お菓子はすべてグルテンフリーです。

ここのシフォンケーキ、美味しいですよ。ぜひ食べてみてください!

シフォンケーキって、けっこう食べる機会が多いですが、最近は小麦粉よりも米粉のシフォンケーキの方が美味しいなって感じます。

なんだろう…。小麦粉より米粉の方がしっとりしている感じがするんです。あと、ちょっともちもちしている感じ。

あの感じが、私は好きです^^

ーあ〜。私もシフォンケーキは米粉のほうが好きかも。あのしっとり感、大好きです^^

ありがとうございました!

 

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