渕元 優佳(ふちもと ゆか)さん
【第4回コンテスト 一般の部 準優勝】
奈良県にお住まいの渕元 優佳さん。
ふだんは主婦をされていて、お料理やお菓子作りが大好きだそうです。
作ったお菓子をご家族やお友達にお渡しする機会も多く、妹さんから「お姉ちゃんこのコンテストに出てみたら?」と勧められたのが、コンテスト応募のきっかけだったとか。
おはぎとパフェを組み合わせたインパクト満点のスイーツで、みごと一般の部で準優勝を獲得されました。
決勝審査には奈良からお越しくださり、前日に泊まったホテルからご準備をされていたという徹底ぶり!
カラフルなおはぎパフェ開発の経緯と、コンテスト参加にあたっての思いをお伺いしました。
鮮やかなピンク色のおはぎパフェ 開発秘話
ー渕元さん、このたびは準優勝おめでとうございます!
渕元さんの作品『ドラゴンフルーツとココナッツのトロピカルおはぎ』は、書類審査の時から「目をひくお菓子だな〜」と感じていました。
おはぎとパフェの組み合わせって、なかなか思いつかないと思うのですが、開発の経緯を教えていただけますか?
「アレルギーの方も食べられるお菓子」と考えた時に、まずお米を使ったスイーツが思い浮かびました。
そこで、私自身ふだんから作ることが多い「おはぎ」を考えましたが、皆さんご存じのおはぎの見た目ではインパクトがないと思い、フルーツとクリームを使って華やかなパフェ風に仕上げました。
ーそうなんですね!ドラゴンフルーツのパウダーは、最初から使おうと思われていたのでしょうか?
ドラゴンフルーツのパウダーにする前に、いくつか他のパウダーも試してみました。
もともと、クリームの色はひときわ目立つ鮮やかなピンク色にしたいなと思っていました。そこで最初は、クランベリーパウダーやいちごパウダーを使いましたが、ちょっと優しめのピンク色だったんです。
もっとビビッドなピンク色が出る食材を探していたところ、大型スーパーの健康食品コーナーで、レッドドラゴンフルーツのパウダーを見つけました。
「こんなにきれいな色のパウダーがあるのね!」と思いながら、最初はパウンドケーキに入れて焼いてみたりもしました。
ドラゴンフルーツパウダーは、焼き菓子に入れて使うと色が飛んでしまいましたが、豆乳ホイップに混ぜて使ってみたところイメージしていたピンク色になリました!しかも、時間が経ってもきれいな発色のままです。
そこで、ドラゴンフルーツパウダーを使うことにしました。
私が自己流で作ったお菓子で大丈夫かしら…?
ー「アレルギー対応」を意識してお菓子を作るのは今回はじめてと伺いましたが、難しかったところはありますか?
そうですね。ちょっとご質問の主旨と違うかもしれませんが、実は「お米を使っても大丈夫なのかな?」という心配はありました。
ーそうなんですね? 心配だったご理由をもう少し詳しくお聞かせください。
米粉やアーモンドパウダーをうまく使ってケーキを作るのとは違って、お米ですとアレルゲンが入っていないのはあたり前ですよね。
当たり前にアレルゲンが入っているものではなくって、代替食材を使って、ケーキやドーナツなどの「アレルギーっ子がふだん食べられないスイーツを作った方がいいのかな?」という心配があったんです。
ーそうでしたか!
確かに、アレルギー対応では難しいお菓子は審査員の目をひきますが、『ドラゴンフルーツとココナッツのトロピカルおはぎ』は発想がすごく斬新だなと感じました。
今年から『一般部門』と『プロ部門』に分けましたが、一般部門のスイーツは製菓の現場で働いていないからこその発想が見られるお菓子がたくさんあったので、部門を分けてよかったなと感じています。
ポイントはもち米の浸水時間!前日から準備開始!
ー一番 難しかったところはどこでしたか?
もち米の浸水時間の調整です。
このスイーツはもち米にココナッツミルクを加えてレンジで加熱するのですが、加熱前のもち米の浸水時間や、ココナッツミルクの分量を何度も調整しました。
最初は、ココナッツミルクで浸水させていましたが、そうするともち米が柔らかくならないんです。
そのため、浸水は水を使って、レンジで加熱するタイミングでココナッツミルクを加えるレシピになりました。
また、甘味を引き立たせるために、もち米に小麦不使用のお醤油を加えているのですが、その分量の調整も難しかったです。
量が少ないと、お醤油が入ってるのか入ってないのかわかりませんし、多いとしょっぱくなってしまうので…。
ー浸水時間の調整。確かに難しそうです…。コンテストの前日は、どのようなご準備をされたのでしょうか?
奈良から材料を持って移動して、前日はホテルに泊まっていたので、ホテルでもち米にミネラルウォーターを加えて浸水させました。
レシピの浸水時間が8時間なので、コンテストの開始時間にタイミングが合うように準備しました。
ーそうだったんですね。一般のご家庭で作るとしたら、気をつけるポイントはやはりもち米の浸水時間でしょうか?
そうですね。
もち米の品種や季節によっても、最適な浸水時間は変わりますし、召し上がる方の好みの固さもあると思います。
まずはレシピの分量で作ってみてください。
レンジで加熱後に「もち米が固いな」と感じたら、ラップをしたまま少し置いておくか、あるいは少しココナッツミルクを足して再度加熱し、好みの硬さにしてください。
ーありがとうございます。自分の好きな食感に調整できるのは、ご自宅でお菓子を作る醍醐味ですよね!
決勝審査当日までワクワクドキドキ!
ー決勝審査では、私たちにいろいろご説明もくださりありがとうございました!出場されてみての感想をいただけますか。
まずは、自己流で作ったお菓子を有名シェフの皆さまに試食していただけるなんて、光栄すぎてワクワクドキドキでした!
決勝審査に出場させていただけることがわかってから審査の当日まで、本当に毎日ワクワクドキドキしていました。
それだけでも楽しかったのに、さらに準優勝をいただけるなんて感激です!
審査員の先生方と実行委員の皆さまにお礼申し上げます。
ありがとうございました。
あとは、キッズ審査員のヒカル君へ、審査当日は朝早くからお疲れ様でした。
大人に囲まれて緊張されたと思います。
ヒカル君の恥ずかしそうな笑顔とナイスコメントに、出場者の皆さんが癒されてましたよ。
ありがとうございました
ーありがとうございます!そんなに楽しんでいただけたなんて、私たちも嬉しいです!ヒカルくんにもメッセージお伝えいたしますね^^
ひとりでも多くのお子さまが食べられるお菓子が増えますように
ー最後に、アレルギーのお子さんを持つお子さんとそのご家族にメッセージをいただけますか?
お子さま、おひとりおひとり、制限は違うと思います。
ひとりでも多くのお子さまが食べられるお菓子が増えますように。
おすこやかなご成長を願っています。
ー元気に成長できることが一番ですよね。ありがとうございました!