ブライダルのパティシエになることを志し、高校学校で調理と製菓を学んでいる白倉さん。
学校ではもちろん、家でもお菓子をよく作るそうです。
お菓子作りへのこだわりと、将来の展望を中心にお話しいただきました。
コンテスト応募のきっかけを教えてください
小さい頃に出席した結婚式で、新郎新婦が参列者にケーキを取り分けるパフォーマンスがあったんです。
その時に「こんなかわいいケーキを作ってたくさんの人を笑顔にしたい」と思ったことがきっかけで、今の学校を選びました。
現在は高校2年生になります。
この2年間の力試しをしたいなと思って「高校生でも出られるコンテストってないかな?」と探していたところ、アレルギー対応スイーツコンテストを見つけました。
私自身 危ないかなと思って食べずにいたものがあったのと、身近な友達にもアレルギーの子がいるので、「何か力になれることがあるかもしれない」と思ったのも応募理由の1つでした。
作品について教えてください
卵・乳・小麦不使用でお菓子って、作るのが特に難しいのはスポンジ生地だと思います。
実際に「アレルギー対応のスポンジケーキって、少ないな〜」と感じていました。
だからこそ、アレルギーがあってもみんなと一緒のケーキが食べられるように、小麦、卵、乳製品を除いたジェノワーズ(スポンジ生地)に挑戦したいと思いました。
今回応募した作品のオペラは、私自身が大好きなケーキですし^^
決勝審査が9月ということもあり、旬の食材である栗をメインにしました。
ケーキはお祝い事やご褒美などで食べることが多いので、どの世代のどんな人が食べても笑顔になってもらえるような味、見た目を意識しました。
飴細工と栗の渋皮煮、ケシの実でいが栗を表現しています。
マロンクリームにはメープルシロップを使用して甘みを抑え、栗の風味が楽しめるように作りました。
様々な食感を楽しむためにチョコレートクランチを挟み、マロングラッセを入れています。
難しかったところはありますか?
やっぱり、スポンジ生地が1番難しかったです。
卵も乳も使えないので、パサついたり油っぽくなってしまったり…。
油の量を抑えてみたら、今度は濃厚さに欠けてしまったり…。
味と食感のバランスを作るのがとても大変でした。
試作にどのぐらい時間がかかったのか、分かりません。
水飴を使うことで保水力を持たせて、しっとりした食感に仕上げました。
また、粉類のダマをなくすために豆乳を2回に分けて加えています。
大豆にはレシチンという乳化を助ける成分が含まれているので、豆乳ホイップを使ったガナッシュはより滑らかに仕上がりますよ^^
いろいろ試行錯誤した結果、旬の栗ともジェノワーズ生地とも相性がいいのはチョコレートだなと感じたこともあって、チョコ風味のケーキを採用しました。
決勝審査のご感想を教えてください
たくさんの人がいる中で作ることが初めての経験だったので、すごい緊張して手がブルブル震えていい感じにできるか心配でした。
作っている間もプレゼンの時も、ず〜っと緊張と戦っていました。
審査員の先生方も周りの出場者の方々も、本当に素晴らしい方ばっかりで、とにかく緊張していましたね…。
優勝がわかったときは、本当に嬉しかったです!
信じられないような、でもここまでやったんだからというような…。
とにかく嬉しかったです。
将来、ブライダルの現場で働くようになったら、アレルギーがある方でも食べられるおいしくてかわいいウエディングケーキも作りたいです。
アレルギーっ子のご家族に一言
成分表を見ながら材料を選ぶのも初めての経験で、食物アレルギーのお子さんがいるご家庭はこんなに苦労されているんだと感じました。
毎回確認するから、時間もかかるし、そもそもアレルゲン不使用の食材を探すのにも苦労しました。
「こんなに大変な思いをしているのかな」と、苦労が本当に伝わってきました。
見つけるのは大変だけど、こういう風に工夫すれば作れたよっていうのを広められたらなと思います。
私自身もお店を開いたりして、みんなが笑顔で食べられるケーキを広めていきたいです。