こんにちは!あんです。
今回はアレルギーっ子とその家族がうれしいツアーを企画しているジャルパックさんの取材をしてきました。
今回いろいろと教えてくれたのはジャルパックの武田さん。
企業の人にお話ししくのはとてもドキドキで、怖い人だったらどうしようって思っていたけど、武田さんは面白くてとっても優しい人でした。
アレルギーがあると旅行は難しい、食べ物に困るという経験は、CATを読んでいるみなさんならきっとわかってくれると思います。
特に初めて行く場所だと不安があったりしますよね。
私も初めての場所はいつもママと一緒にドキドキしているんです。大丈夫かな?って。
でもそんなママや私の不安を軽くしてくれるようなツアーがある。と聞いてびっくり!
ジャルパックでは「10品目除去アレルギー対応食」を出してくれるツアーがあるんですよ。
しかもホテルは「ホテル日航アリビラ」!
写真をみたらすごく豪華なホテルで海もきれいだし、プールもあってすごく楽しそうでした!行ってみたい!!
ホテルでだされる食事メニューの資料も見ましたが、すごくおいしそう~!
でもでも、私、実はママと旅はするけど、ツアーって行ったことあまりなくて。
ツアーってなんだろう?って思いました。
そもそもアレルギー対応ツアーっていったい何をしてくれるんだろう…
アレルギー対応ツアーってどうやってできたの??
ということで、今回私は、ずばり!アレルギー対応ツアーが作られた裏側をいろいろ教えてもらいました。
目次
どうしてアレルギー対応ツアーをはじめたの?
そもそもアレルギー対応の旅行をはじめたきっかけは何ですか?
― 実はJAL社員の声から生まれたんです。数年前の話です。
JALの機体整備の担当者のお子さんにアレルギーがありました。その社員さんが会社に「飛行機は乗れるのに何で旅行は参加できないの?」と悩みを相談しました。
その声をきっかけに「せっかく翼はあるのに、アレルギーがあるせいでいけないのはよくない。アレルギーがある子でも旅行にいけるようにしたい!」と社内で企画立案され、そしてアレルギー対応ツアーが始まりました。
アレルギー対応ツアーは沖縄ですが、行き先はどのようにして決めていますか?
― 沖縄に行ってみたいという人が多かったからです。やはり沖縄は人気観光地ですから。
沖縄はバナナボートやグラスボートなど海での遊びもたくさんあったり、美ら海水族館など子どもが楽しめるところがたくさんありますからね。
ただ、みんなからの声が多かっただけでは作ることはできません。
沖縄のホテル日航アリビラは、団体旅行を受けいれていたこと、アレルギー対応食が作れるようする工夫がありました。
通常調理をする前に混入を避けるため、一番最初にアレルギー対応食を作ったり、調理器具もアルカリ洗浄をするなど食材以外への気配りもあります。
そのため、アレルギーっ子の旅行を受け入れる体制がすでにあった、ということが重要なポイントでした。
バナナボートとか楽しそう!美ら海水族館も行ってみたい!アレルギー対応のツアーとしての行き先(旅行先)として難しい場所・観光地はありますか?
― 離島ですね。あとは山の中とか。言ってしまうと「医療機関、病院の遠いところ」です。
何かあったときに対応が難しいので。
過去に聞いた話ではお食事にあんかけがでたのですが、それが原因でアレルギー症状が出た方がいて。実はあんかけにそばの実が入っていたのですが、形状が麺のおそばじゃなかったので、ご本人はそばアレルギーと分かっていても気付けなかったようです。
大人の場合はご自分で判断している方が多いので、知らないうちにそういった事故が発生することも。
その時に病院が遠いと大変なことになります。
アレルギー対応のツアーで一般のツアーと違うところや苦労するところは何ですか?
― メニュー作りです。特に「食材を全部明らかにする」というのはアレルギー対応ツアーの大きなポイントであり、一般のツアーではここまでしません。
ホテル側も材料の都合などで今までに何度かメニューなど変更しましたが、その度に資料を変えてもらっています。
また人数も多すぎても少なすぎても難しいと感じます。
ホテル側の事情として、例えば、お客様一人だけのためにアレルギー対応をきちんとできるかと言われたら実はそうではないのです。
キッチンを分けてまでアレルギー対応することはできなかったり、人数が少なすぎるとアレルギー対応の食材をまとめて安く購入することができなかったり…
逆に多すぎるとアレルギーの人でも安心してお部屋で過ごせるように特別清掃しているのですが、その部屋数に限りがあるので用意できなかったり。
一般的に宿泊施設側の知識が追いついていないために間違いや誤解があってはいけないので、全部のホテルで対応できるわけではありません。
そのような点が難しいところです。
きちんとした知識でしっかりした準備や対応をご用意してしかツアーは作れないのです。
調理器具など煮沸ではなくアルカリ洗浄というところは、知識があるからできる対応ですね!ところで、宿泊や食事の面以外でも気を付けている点とかありますか?ヒヤリとしたときとか。
― 今までに聞いた話では、通常シュノーケルの際に魚にえさをあげるのですが、パンを使っていて小麦アレルギーの人が「パン!(小麦!!)」とひやっとしたことがありました。部屋の枕をそばアレルギーの人でも大丈夫なように「そばがら」ではないものに変えたり。食事以外のところでも気をつけないといけないことは案外多かったりします。
た・・・確かに。魚のエサまで気にしたことなかったかも・・・
ツアーを楽しむ裏ワザ!?
今、武田さんが注目している旅行先や観光地、これから人気がでそうな場所があれば教えてください。
― 北海道でしょうか。すごくきれいな湖とか、普通にシカがでてきたり、きつねが見られたり。カヌーにのったりもできるし、場所によってはツルも見られます。大自然を楽しめます。それに対して沖縄はやっぱり海がきれいです。たくさん遊ぶところがあるので、遊ぶなら沖縄、大自然を満喫するなら北海道です。
どっちも行きたい~!北と南で迷う~。ところで、ツアーを楽しむ裏技とかってありますか?
― 裏技かわかりませんが、JALでは飛行機の座席を事前に予約できるのですが、実は出発前日の朝5時に席がたくさん空くこともあります。
なので、本当は窓側がよかったとか、一緒に行く人と席が離れてしまったという人も飛行機に乗る前の日にもう一度チェックすると希望の席がとれることもあります。
これは航空会社が特別な理由のために席を確保していたり、旅行会社が団体用にとっていた席などを2日前に手放すからです。
もうひとつ、アレルギー関係でいえば、事前に重度のピーナッツアレルギーがあるなど伝えておくと飛行機のシートを特別清掃と、クリーニング済のブランケット(ひざかけ)を用意してくれます。
ただ、その場合は安全のためにあとから席を変えることはできませんが。
でも国際線客室乗務員の人たちは重度のピーナッツアレルギーのある人が搭乗するのがわかると、乗務員用機内食もアレルギー対応にし、アレルギーの人と接しても問題ないようにしています。
え~!?知らなかった!見えないところでもアレルギー対応が始まっているんですね。
ツアーって自由がきかなくて忙しくて大変そう…?
アレルギー対応とか関係なくてもいいのですが、ジャルパックのツアーの中でこれはお得!とかこれは他の会社に負けていないとか、ここが得意というのはありますか?
― やっぱり沖縄でしょうか。
一般向けのツアーで「沖縄を遊ぼう」というのがあるのですが、なんとオプション500円で美ら海水族館がつけられたり、ガラス作り体験ができたり。すごくお得です。
今後アレルギーツアーの新しい行き先を作るとしたら、どこが候補になりますか?
― 北海道です。いいところがたくさんありますし、沖縄と同じくらい人気があります。
海外だとハワイを希望する方も多いですね。
個人的にはアトピーに効く温泉とかもあったらいいなと思いますし、沖縄の宮古島も本当に海がきれいですし。
なかなか実現は難しいですが、広がっていったらいいですね。
私はツアーと聞くと「忙しく見て回る」「興味のないところも行かないといけない」「自由時間がない」というイメージがあるのですが、ツアーならではの魅力を教えてください。
― 確かに「3日間で10島めぐる」というような忙しいツアーもありますよね。
それはいわゆる「団体型ツアー」というものです。
メリットは短い時間でたくさんのところにいけること。
自分で計画を立てたりするのが苦手な人やとりあえず全部見ておきたいという人にはいいと思います。
すごく忙しそう…。今回紹介してくださっているパックツアーも忙しいんですか?急にトイレに行きたくなったり、もっと遊びたい、これが見たいという場合は?
― このアレルギー対応ツアーはツアーとは行っても個人型ツアーなんです。
基本的に飛行機とホテル(ホテル日航アリビラ)とお食事とレンタカーがついているだけで、あとは自由です。
家族ごとに行きたいところに好きなように行って過ごせますよ。
決まっているのは、飛行機の時間とアレルギー対応のお食事の時間だけ。
それ以外は自由なので、好きなところで好きなように過ごせます。
また行き先によってはパッケージツアーの方が安いときもあります。
飛行機に宿をつけても、飛行機代だけより安かったり同じくらいだったり。
ツアーは高いというイメージがあるかもしれませんが、パッケージツアーを上手に使えばお得な旅ができます。
最後にアレルギーっ子やそのご家族へメッセージがあればお願いします。
― 食物アレルギーがあると食べられるものが限定されてしまい、時には一人だけみんなと同じものが食べられないなど疎外感を感じることがあるかもしれません。この「10品目除去アレルギー対応食」のツアーでは全員で同じものを食べていただき、みんなで同じものが食べられる喜びや楽しさを感じてほしいと思っています。
また食物アレルギーのあるお子さんも基本的には食事以外の部分では他のお子さんたちとなんら変わらないと思っています。私も食物アレルギーのお子さんと接しましたが、たくさん遊んで元気いっぱい!
世間一般的に、どうしてもアレルギーへの理解が少ないため、腫れものを扱うような間違った特別視をしますが…基本的には食事以外は同じなんだとわかってもらって、そういう意味での間違った偏見をなくせたらと思っています。
アレルギーっ子のご家族、特にお母さんたちは本当に大変な思いをされていて、普段とても気を使って生活されているので、このツアー中は食事の心配もせず、家族みんなで心からリラックスして楽しんでもらいたいと思っています。
取材を終えて思ったこと
アレルギー対応ツアーって、みんなが楽しめるように裏で色々な苦労があったり、準備がとってもたくさんあるのがわかりました。
JALのスタッフのお子さんにアレルギーがなかったら、このツアーはなかったのかもしれないと思うと、やっぱり思ったことを声にしたりリクエストするのは(それは実現しないかもしれないけれど)大事なことだなと思いました。
またお話をきいて、ジャルパックとホテル日航アリビラはちゃんと準備や対応を考えてくれていることが分かってとても安心しました。
見えないところや細かいところまで気を配っていて、アレルギーのある人のことをきちんと理解してくれているのがわかって、私にもママにもとってもありがたいです。
ごはんの心配がなければアレルギーっ子の旅はもっと気軽になるので、これから沖縄の中でも対応してくれる宿が増えていったり、新しい旅行先が追加されたらうれしいなと思います。
武田さんは私にもわかりやすく説明してくれたので、旅行で心配なことがある人は気軽に相談して行く前に不安なことを解消してから参加してみてくださいね。
武田さんありがとうございました。
みなさんも、ぜひジャルパックさんのツアーで、楽しい沖縄旅行をー
ジャルパックのおすすめ アレルギー対応パックツアー
https://www.jal.co.jp/domtour/oka/alletour/