海外に行こう!―ドイツのアレルギー対応食品事情―

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初めまして、ドイツ在住のMORIです。わたしの子どもは、マルチアレルギーを持っています。わたしも授乳中なので、同じ食事制限をしています。食事制限は、日本でも頭を悩ませる要因のひとつです。
ドイツはというと、普通のスーパーにグルテンフリーやラクトーゼフリーの食品が並んでいます。加えて、BIOスーパーも各地にあるので、アレルギー対応の食品が比較的手に入りやすい環境にあります。シンプルな食材から、パスタやお菓子と幅広い食品が並んでいます。 ただ、英語かその他の言語で記載されているので、準備なしではわかりづらいものもあります。今回は、その食品表記の一部もご紹介したいと思います。

※ラクトーゼフリー:乳製品に多く含まれる「乳糖(lactose)」不使用の商品。
乳製品不使用 の商品をラクトーゼフリーという場合もありますが、正確には乳アレルギー対応というわけではないので注意が必要です。(牛乳をのむとお腹がゴロゴロすることありますよね?そうならないための商品ということです)
※BIO:有機のことを日本ではオーガニックと言いますが、ドイツをはじめ欧米では「BIO」といいます。BIOの定義は複雑ですが、感覚的に「無添加」のものだという認識で問題はないと思います。

目次

ドイツ人とアレルギー

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ドイツの幼児や子どもに多いと言われているアレルギーは、牛乳(乳製品)、大豆、卵、小麦、ピーナッツとヘーゼルナッツです。
青年~成人は、生野菜、果物、ナッツ類、魚、甲殻類などのアレルギーが多くみられます。
日本同様ドイツでも、年々アレルギーの子どもが増えており、喘息や花粉症も多いといわれています。

少し食物おアレルギーからはそれますが、花粉症事情もお伝えします。
3月~4月にかけては、日本でもスギなどの花粉で悩まされている方も多いと思います。
ドイツも、花粉の種類は違いますが、同じです。
ただ、ドイツは、あまり薬を使わず、ハーブティーやホメオパシーといった自然療法を取り入れて治療をしている人もたくさんいます。
食事に関しても、無農薬やオーガニックを好んだり、自然派思考の人が多いように感じます。
街中やバスの中で、リンゴ、ナッツや米のおせんべいのようなもの(ワッフルという)を食べる人もみかけます。子どものおやつも、生野菜などシンプルなものが多いです。

食品表示は、どうやってみればいいの?

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ドイツの食品表示義務は、17種類です。
グルテンを含む穀物、甲殻類、卵、魚、ピーナッツ、大豆、牛乳、アーモンド、ハシバシのような穀果、セロリ、ゴマ種子などです。アレルゲンの表示は、太文字、斜体、大文字や下線でわかるようになっています。
例は、こんな感じです。
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まずは、DEドイツ語欄をみます。
Mais,Meersalzとあります。これが材料になるので、コーンと岩塩で出来てます。
表記言語は、英語(GB)、ドイツ語(D)、フランス語(F)、イタリア語(I)などがあります。パッケージの裏は、ZUTATEN(含まれる食材)を見てください。
また、ありがたいことに、一部の食品は、グルテンフリーやラクトーゼフリーなど、パッケージに一目見たらわかるようになっているものも売られています。
注意してほしいことは、ドイツで、蕎麦の表記をアレルゲンで記載されていないこともあります。蕎麦アレルギーを持つ方や親御さんは、気を付けてください。
レストランやケータリングのアレルゲン表記はというと、メニュー表に書いてる場合、そうでない場合があります。細かいことは、直接お店の人に聞くと一番いいです。ドイツといても、英語を話せる方が多いので、片言の英語でも対応してもらえると思います。

どんなものが売っているの??!

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冒頭に普通のスーパーで、アレルギー食品が手に入ると書きました。
まさにその通りです。
スーパーフードと言われるチアシード、キヌアから、豆乳・豆乳ヨーグルト、写真のようにグルテンフリーのパンやお菓子です。
ただ、スーパーの種類によって、置いてあるものが違ったり、品数も異なったります。
うちの子どもは、コーンやレンズ豆のパスタがお気に入りです。また、パスタソースやパテもあり、値段も良心的で試しやすいです。
比較的BIO食品の品が多いスーパーやドラッグストアは、EDEKA,REWE,dmやRossmanです。(写真のパスタは、レンズ豆100%で出来ていて、ドラッグストアで手に入ります。)
そして、BIOショップ(alnatureやdennsなど)に行くと、新鮮な食材から様々なオイルや食品、紅茶、飲料水、化粧品、石鹸や洗剤といったオーガニックの日用品までそろっています。筆者も子どもも、BIOショップに行くと、わくわくしてしまいます。
たいてい、焼き立てパンも売っており、種類も豊富です。スーパー併設のカフェやBIOレストランも各地にあるので、ご旅行の際は、下調べをしていくと、HPにメニューが載っているので前もって見られて便利です。

それでもどうしても見つからない…というとき。最後の手段は、日本食を購入するという手もあります。
決して安くありませんが、BIoショップでレトルトの味噌汁や白滝なとが手に入ります。何もない!というときは、日本食でしのげます。

最後に、ドイツ全土に言えることですが、スーパー(空港や駅を除く)は、基本的に日祝での営業はしていません。
また、クリスマスイブの前後、イブや当日、その他イベントがある日なども、スーパーの営業が午前中または14時までのこともあります。日本のように、24時間営業のコンビニもありません。キオスクがあっても、せいぜい買えるのは水くらいです。ご旅行へ行かれる際は、ご注意ください。

まとめ

ドイツの街中のスーパ―やドラッグストアにふらり寄るだけで、グルテンフリーのパンなどの軽食が手に入ります。
ただ、アレルゲン表記がされていても、お子さんのアレルギーや避けるものの英単語をメモし、持ち歩くだけで安心して買い物ができます。空港でお腹空いた!となっても、空港のスーパーで軽食が買えるのもありがたいです。
私も子どもを連れて何回か旅行をしました。アレルギーっ子を持つ親は、何よりも食事が一番気がかりです。
しかし、スーパーや観光途中で見つけたBIOショップで食材や食品を探すと、案外手に入ります。子どもが食べれる食材で、初めて見るタイプの食品だったり、新しい発見もあります。これは、親子とも嬉しいことです。
観光地を回るだけで精一杯という場合もありますが、お土産ついでにスーパーで食品探しやBIOショップ巡りをお子さんと楽しんでみてはいかがでしょうか?
せっかくの海外旅行です。有意義な時間をご家族で過ごせますように。

英語もしくはドイツ語でアレルギーについて書いておこう
スーパーで「BIO」商品を探そう

 参考HP 

1)役立つ単語サイト
Label bank 食品表示・規格書サポートサービス(アレルギー物質名の現地語早見表)

Written by MORI

ドイツ在住4年目、マルチアレルギーの一児の母です。
子どものアレルギーを機に、授乳中であるわたしも同じ食事制限をし、同じアレルギーだと気づく。
やんちゃな2歳児に振り回されながら、食の安全や大切さを痛感しています。海外の情報を少し日本へと発信できればと考えています。

管理猫もドイツにはなんども行きましたが、まさに「自然食品」天国です
どこのスーパーにいってもBIO食品はありました。
また、昨今のグルテンフリーブームや、欧米で問題視されているセリアック病の関係でグルテンフリーの食品は豊富にあります
言葉の壁こそありますが、アレルギー対応食品を探すのは日本より容易かもしれません